以前、営業スキル向上の一環として、同僚と「お互いの食事を食レポし合う」というワークをやったことがある。
これが、相当に難しかった。
出てくるのは「口に入れるととろけます」とか「お野菜の甘みが〜」といった、ありきたりな言葉ばかり。自分の言語化能力の限界を思い知らされた。
あれから何年が経っただろう。
少しはマシな表現ができるようになったのだろうか?
ここに、セブンイレブンでつい最近新発売された冷やし中華がある。
よし、ちょっと小粋に語ってみよう。
そもそもタイに「冷やし中華」という文化を根付かせたのは、石川県発祥のラーメンチェーン「8番らーめん」だと思う。もともと麺文化は根付いていたタイだが、「麺を冷やして食べる」という概念はなかったはずだからだ。
さて、件のセブンイレブンの冷やし中華。
日本のコンビニ弁当に比べると若干シンプルだが、エビ、カニカマ、タマゴ、ハム、きゅうりと、入るべきものはしっかり入っていて色合いも鮮やか。そして嬉しいことに、マヨネーズが添えられている。
上皿から具材をスライドさせ、麺の上にきれいに並べる。
タレを回しかけると、ごま油の香ばしさと酢のツンとした酸味が鼻腔をくすぐった。
麺をほぐすようにタレを絡めていく。マヨネーズが溶け込み、タレが絶妙に白みがかってきた。ここが食べ頃の合図だ。
麺を持ち上げ、一気にすする。
刹那、タレの鮮烈な酸味とまろやかな甘みが口いっぱいに弾けた。麺は細麺、茹で具合はやわらか目だが、これが不思議と嫌じゃない。麺のやわらかさ、きゅうりのシャキシャキ感、そしてカニカマの風味が混ざり合い、噛むほどに心地いい。
喉を通る前に、右手はすでに次の一手を繰り出している。
ゆでタマゴをフォークで突き刺し、麺とタレを一緒に口へ流し込む。
酸っぱ甘いマヨネーズのコク。……うん、うまいに決まっている。
気づけばあっという間に完食。気がつけばタレまで一滴残らず飲み干していた。
最後に、口に残った心地よい残り香を温かいお茶で流し込む。
かつての自分よりは、少しは美味さが伝わる文章が書けただろうか。
ご馳走様でした。
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